『自然農法』の理念に基づき草も土づくりの協力者と捉え、一年を通して草生栽培を実施しております。肥料は化学肥料を極力おさえ、有機肥料を中心に施肥。草生栽培は土壌改良に最適な農法として注目されています。また、何度も草刈りを行ない、刈草を有機物として再利用するエコの目的もあります。一般に草生栽培で作った桃・ぶどうは果実の肥大もよく、糖度も上がることが知られています。 しっかり熟すまで木にならせておいた完熟の桃・ぶどうだけを収穫。外見だけではわからない“その日が適熟”を見分ける匠の目が自慢です。そのためにその日に発送できる数には限りがありますが、果物の本当のおいしさを味わっていただくためにこだわり抜いています。味にムラがないと大好評です。 1本の樹にならせる実を少なくすることで、すべての養分とおいしさを1個にギュッと凝縮させます。日照時間や雨量を考慮し、灌漑用水からの散水量を調整することで、水っぽくならずに甘みの乗った味を実現することができるのです。 朝5時から収穫したものを1個1個吟味して、その日のうちに発送しますので ギリギリまで樹で熟した新鮮な果物が翌日には食卓に並びます。みずみずしい本当のおいしさを味わった瞬間の、その感動と笑顔をずっと大切にしてまいりました。鮮度と品質はどの有名フルーツショップでも真似はできないと自負しています。 桃やぶどうの栽培は、他の果物に比べ非常に手間ひまがかかります。草刈り以外の殆どすべての行程が人間の手に委ねられているため、収穫までの毎日の作業に情熱を傾けて育て上げていく、農家一軒一軒の作品なのです。丹精込めた手仕事の粋をご賞味ください。 果物は太陽の光を浴びると赤く色付いてぐっと甘くなります。山梨の桃は収穫が近づくと袋を外してお日様の光をたっぷり浴びさせ、最後の最後まで甘さを追求して太陽の恵みを取り入れるのです。みずみずしさの中にも十分な甘みを味わえるのは、そんな一手間を惜しまないからです。 その山梨の中でも、笛吹市一宮町は有名な扇状地が広がる水はけのよい所で、県内でも一番おいしいと言われる土地柄です。日照時間が長くて降雨量が少ない、朝晩の寒暖差が大きく、水はけがよい。味の違いは、地元の人達がわざわざ指定して買いにくることが何よりの証しですね。 近年光センサーや糖度を売りにしているお店が多くなりましたが、表面だけの数字はあまり当てにはなりません。当園ではおいしい物だけを収穫・発送しておりますので、本当の甘さ・キメの細かさ・果肉質のよさ・味の深みなど、数字に表れないおいしさを実感していただけます。 味にムラがない・どれを食べてもおいしいと喜ばれる所以ですが、技術だけではなく、土地が適しているというありがたい環境にも由来します。ですから、この味に出会えることはラッキーなことだと思っていただけるはずです。 長年のリピーターの方は、年による味の違いがわかるようになっています。「収穫時期に晴天が続いたから甘いね」とか「今年は何月に雨が多かったから大変だったね」とか。もう当園のお得意様の多くはそんな方達ですが、だからこそ食べてくださるお客様のために自然を相手に格闘できるのかもしれません。 農家は一軒一軒果物づくりへのこだわりがあります。数を減らして大きく作る・小さめでも量を多く多売する・甘さが乗るまで出荷を待つか待たないか・・・それは樹を植える間隔から決めるということです。本数を少なくして間隔を開けると樹は横に広がり、下の方まで太陽を浴びて甘くなります。 そして残す実の数も、宅配用・農協出荷用・スーパー出荷用・業者さん用など、出荷先を考えて最初に決めます。もちろん宅配用が一番いいものを出すのは言うまでもありません。それは顔の見える販売だからこそ、農家のプライドをかけているからです。誰のところに行くかわからないものにこだわりは持てませんが、「あの人」のところに行くものには心が込められます。だから業者ではなく農家が直接発信することに意味があると思っています。 人柄やこだわりが出るということでもあり、その年の最高のパフォーマンスの結果がそのまま出るということでもありますが、最後の決め手は自然(天候)ということにもなりますね。 |